【ヨガのゴールと三大要素】


ゴールを知れば、ポーズが変わる。

どこを目指し、何のためにポーズをとるのかを確かめることで、一つ一つのポーズを深め、ひいてはヨガそのものを深めていく最大のポイントとなります。

 

穏やかで満たされた心を養うこと

ヨガが目指すゴール。それは、穏やかで満たされた心を養うこと、です。

ヨガと瞑想は本来同義でした。座禅を組み、心を空にしてリセットする。五感が鎮まり、心の動きが止まると、自他の垣根が取り払われて一体感が得られます。すると、すべてを区別なく思いやる心が自然と生じてくるのです。

でも、瞑想だけで心を理想的な状態に導くのは難しい。座禅を組み呼吸に意識を向けてください。10分そうしているだけでも難しく感じるかもしれません。

 

心の手綱を握る呼吸

 そこで、カギとなるが呼吸です。

呼吸と心は同調している。呼吸が凍れば心も凍り、呼吸が緩めば心も緩みます。最高に満ち足りた時に自然と湧き起こる呼吸を追求することが、心を整える上で最も大切なカギです。

 

呼吸の手綱を握る姿勢

また、気分の良い時に湧きおこる「最高の呼吸」を手にするためには、「姿勢」がカギとなります。なぜなら、背中が丸まっていると肺が押しつぶされ深い呼吸はできません。体幹の筋力がないと、背筋を伸ばすことは難しい。骨格がゆがんでいても、然りです。

背筋が凛と伸び、余分な力みがなく、呼吸がのびのびと行える理想的な姿勢。理想姿勢を作るために必要な筋力を養い、蓄積された筋肉のこわばりを手放し、関節の可動域を広げるために、多くのポーズ(アサナ)が生み出されてきました。

これが、現代の身体を動かすポーズを主流としたヨガの始まりです。

 

この成り立ちから分かるように、ヨガの最終ゴールはHAPPY=穏やかで満ち足りた心を養うこと、三大要素は、「瞑想」「呼吸」「アサナ(ポーズ)」です。

 

アサナ(ポーズ)を取るとき、インストラクターのガイドに無理に従う必要はありません。周囲の方と比べて躍起になってポーズをとる必要もありません。呼吸を押し殺し、必死になってお手本通りにポーズをとることは、本末転倒です。

 

レッスン中は、ご自分の呼吸が軸です。やわらかい呼吸は、心を穏やかで満たされた状態へと導いてくれます。
そして、ご自身をいま・この瞬間へと繋ぎとめてくれます。