【ヨガの歴史】

ヨガの起源は、紀元前2500年前、インダス文明が起源と言われています。
ヨガはサンスクリット語で、「くびき(牛馬に荷台をつなぐ横木)をつける」という意味を持つ「ユジュ」が語源。つまり、ヨガとは、暴れる牛馬を落ち着かせるように、乱れた心を集中させて理想的な状態へと導くための鍛錬方法なのです。

 

当時のヨガは呼吸と座法で成り立っていました、「瞑想」です。
ポーズがまとめられたのは、500年前。大きな枠で捉えるなら、仏教の開祖、ブッタもヨガの実践者(ヨギー)と言えます。日本でもお寺に行くと、蓮華座を組んで座っている仏像をよく見ます。快適で安定した姿勢(アーサナ)で瞑想しているお釈迦様をみるだけで、なんとなく有り難い気持ちになってきます。

 

原始の仏教とヨガは、もとを辿れば同じもの。日本では、『禅』という形で瞑想が体系化されています。鎌倉の大仏様が完成した頃には、既に、現在の東京の用賀(ヨーガ )に道場があったそうです。

そして現在。1990年代、アメリカのハリウッドのセレブ達の間でブームに。
美容やダイエットにも高い効果があるということで再注目されます。物質的な豊かさの頂点を極めた美しいセレブが、もともと東洋の修行法であるヨガを実践しはじめました。

現代人は、着るもの、食べ物、住むところに困らず、戦争も飢饉の心配も無い。
ある意味、当時の王族並みの恵まれた生活をしていると言えるかもしれません。
それでも、心から100%幸せと言える人は少ないのではないでしょうか。


外側を変えていくのは限界がある。それに気がついた人が、内側と向き合っていく、そんな構図があるような気がしてなりません。

ヨガは、身体と呼吸からアプローチして、心を理想的な状態に調整します。外側ではなく、内面にアプローチします。有名な、ヒンズー教の教えを紹介すると、、、


心が変われば、態度が変わる。態度が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、運命が変わる。運命が変われば、人生が変わる


西洋は、科学を進歩させて外側を変えてきました。もちろん、その恩恵も計り知れませんが、限界があります。全ては思いどおりに変えられない。だったら、いずれ失うもの、変えられないもの、それを受け入れる強さも養っていかなければなりません。

東洋思想は、内側から世界を変えていこうという教えです。具体的には、身体、呼吸、感覚、意識に働きかけることで、直接コントロールしにくい心が変化していきます。

ヨガの練習を続けるとその結果として、物事の捉え方が前向きになったり、幸福感が高まったりしていきます。ヨガが支持される理由は、確かな精神面への効果にあるのでしょう。

いま精神面への効果が感じられなくても、細く長く続けることで変化に気づかれることでしょう。